孤高の写真家ayano shimoyama「unravel」
by on 8月 30, 2015 • 7:00 PM
うだるような暑さが続く毎日、ayano shimoyamaさんから1冊の写真集が届いた。
丁寧に梱包された包装紙を開くと「open the door open your mind」の文字。
ここから物語は始まっている。ぐっと世界に引き込まれる。
中には僕の名前(こういうのもself publishingならでは)とプリントが貼られた厚紙に挟まれ写真集が収まっていた。
表紙には「unravel」の文字。
unravelの意味には「(もつれた糸を)解く」の他に、「(疑問などを)解き明かす」といったものがある。
とにかくその謎を解き明かすには中を読んでみるしかない。
中にはコントラストが強く粒子の荒れた写真が並ぶ。画面にも躍動感があり動きの中で撮られたのが伝わる。
写真の形態としてはスナップ写真のそれだが、撮られているものが巧妙に選択されてるように感じる。
度々現れる猫は放浪する写真家自身にも重ね合わせることができるし、彼岸花や枯れた木、またそこに差し込む光からは死と生の香りが色濃く感じる。
写真集を見返す度に新たな発見がある写真集だと思う。そこにはunravelの楽しみがあるかもしれない。
しかも、なんと今回の写真集は無料での配布であった。
度々、代々木公園でゲリラ的に写真集の配布を行ったりもしている。そういった情報は彼のTwitterからも知ることができる。
またHPにも大量の写真があるのでぜひ見て感じてほしい。
その独自の活動や表現からかあまり写真界で話題になることはまだ少ないですが要注目です。
投稿者<スズキリョー>
Tags: スズキリョー, 写真, 写真集, 新鋭写真家, 日本写真家